カテゴリ:活動報告



05日 12月 2016
 さる11月22日、真鍋小学校にて笠岡諸島で4校目となる、パナソニック遠隔電池教室を行いました。これまで同様、インターネット(ICT)を活用し、パナソニック株式会社エナジーデバイス事業部、ICT技術者梶田氏、かさおか島づくり海社の体制で実施し、これで2月の白石小学校・9月の北木小学校・10月の六島小学校・そして今回の真鍋小学校と笠岡諸島の4つの小学校での実施が完了、あらたなネットワークが形成されました。  当プロジェクトは ◇ICTを活用した笠岡諸島の振興 ◇テレビ会議システムによる島内外の交流機会の創出とその体制の構築 ◇日常ではなかなか体験できない授業機会の提供 といったことを目的としてこれまで実施してきました。諸島内全4校での実施ということで、一応の目標は達成できたと考えていますが、今後に向けて大切なのが、2番目の『交流機会の創出』の展開です。  今回のやり取りの内容(ソフト)は、パナソニック社ご提供の体験学習『遠隔電池教室』で、大阪府守口市と笠岡諸島の各小学校を繋いでのものでした。パナソニック社としても前例がない初の離島開催でしたが、小規模・複式学級という難しい条件下でも、ベテラン講師の方のご担当・規約の変更など様々な点でご協力いただきました。そのかいもあって、受講した学校からも「有意義かつ貴重な体験ができた!」「身近だったが特に意識することがなかった電池づくりを通じて、科学に関心を持った」といった声も届いています。  また、技術協力をいただいた梶田氏は、この遠隔電池教室と同じシステムを活用して、これまでオーストラリア、ペルー、ベラルーシ、ネパールなど、インターネット環境が潤沢とは言えない発展途上国を含む約30か国と、音楽交流や日本の小学校の授業の紹介など、年間100回以上にわたる多種多様な交流に取り組まれています。特にオーストラリアでは日本との交流に関心を持つ人が多く、日本語の授業は人気科目となっているそうです。  そしてそういった取り組みの先進地が大阪府河内長野市とのことです。公立の教育メディアセンターが設立され、下記を目的に運営されています。これまでの授業内容など、さすが先進地といえる取組です。 ◇学校に導入されている学習ソフトの活用支援 ◇授業のための教材ソフトの制作 ◇交流学習のための電子掲示板等の活用支援 ◇テレビ会議による交流授業のシステム支援 ◇地域へのコンピュータ研修  今回当授業を実施して感じたのが、インターネット環境の強化と、サポートを行う専門家の必要性です。かつての情報ハイウェイ構想で整備された今の島のネット環境ですが、特に真鍋島・六島では回線が途切れがちでした。今回はモバイルルーター(y!mobile)の活用で事なきを得ましたが、そんな時どうすれば良いか、その原因は何なのか、今後ICTを活用して授業を行う際にはどういったことが問題となるのか等々、日常の道具として扱うには、その準備などが先生方の負担とならないよう、専門家によるサポート・ケアの体制が不可欠だと感じました。そのセンターへも技術協力をされている梶田さんの話では、河内長野市の場合はそこに専任の担当者を1人配置されていることが、市のICT教育推進の取組の成果に寄与しているのではとのことでした。そして残念ながら、非常に難しい点であるとは思うのですが、現時点で笠岡諸島では、それらは十分であるとは言えません。  そういった点はありながらも、今回初の取り組みとなったICTを活用しての交流の機会を、今後もじっくり育てていければと考えています。現在全国の離島地域で盛り上がる、高校魅力化推進の取り組み。そこでは島特有の少人数・地域ぐるみの教育環境が武器として捉えられています。そしてその環境にあこがれて全国・世界から学生が集まってきています。笠岡諸島には残念ながら高校はありませんが、課題を主体的に解決しようとする子ども達が育つ、今の環境はもっと魅力的に捉えられても良いように思えてなりません。そういった『島の魅力化』に島づくり海社も取り組んでいければと思います。  最後になりますが、このたびの4校での授業にご協力いただいたご担当の先生をはじめ教育委員会・学校関係者の皆様、講師を務めてくださったパナソニック株式会社エナジーデバイス事業部末次様、技術協力その他に大変なご尽力をいただきました梶田様にお礼申し上げます。誠にありがとうございました!
02日 11月 2016
 10月31日(月)、岡山県最南端の小学校『六島小学校』にて、パナソニック遠隔電池教室を実施しました。笠岡諸島では白石島、北木島に次いで3校目の開催となります。この遠隔電池教室とは、昨年度かさおか島づくり海社が取り組んだ岡山県の『ICT岡山熱血リーダー』事業での活動、【ICTを活用して笠岡諸島の小学校に新たな学びの機会の提供】を、同じく熱血リーダー事業に取り組まれた梶田氏のご協力の下、継続実施しているものです。今回も、パナソニック・オートモーティブ&インダストリアルズシステム社大阪工場の講師の方・ICT技術者梶田さん・かさおか島づくり海社の体制で実施しました。  今回体験された児童数は5名、六島小学校の児童全員です。先生方もフォローに入って下さいました。会場には図書室を利用し、当日の午前中1時間ほどを使ってセッティングを行いました。使用機材は今回も小型カメラ、小型マイク、インターネット回線、テレビ会議システムソフトをセットアップしているパソコン、プロジェクター、スクリーンといった、比較的安価に揃えられるもので実施しています。  この会議システムについては、skypeとどう違うのかという質問をよく頂きますが、接続プログラム上の違いから安定性で優れており、ネット回線由来の回線落ちが少ないという実感があります。  肝心の授業内容ですが、これまで同様暮らしに身近な電池についての基礎知識、外国の乾電池はどうなっているの・乾電池の始まりは?といった豆知識といったところから入り、実験キットに含まれる材料を元に、画面越しの指導の下オリジナル電池の組み立てを行い、きちんと点灯するかどうかの動作を確認する、などのプロセスで実施しました。画面越しに大阪のきれいなお姉さまが!というシチュエーションにやや緊張気味な児童たちを、先生方がしっかり盛り上げてくださり、終始授業は和やかに行われました。  この遠隔電池教室の取り組みも、様々な方のご協力により無事3回目を終了いたしました。当初は(今も、ですが…)手探りで始まりましたが、この取り組みをきっかけに、今後笠岡諸島でICTを活用してどういった取り組みを、特に諸島内にまだ残る小中学校に対して行えるのかを考えるようになりました。  その中で、現在どのようなICTを活用した遠隔授業・オンライン授業が実施されているのかを簡単に調査したところ、ネットを介した家庭教師、もしくは塾のような取り組みが比較的多く目立ちました。また対象とされている学年も、高校生など特に学業・受験勉強にいそしむ必要がある(当然小中学校も勉強しなくてはいけませんが…)方々に設定されているものが多くあるように感じました。  当然オンライン授業そのものが、コストをかけて勉強の機会を確保しなくてはならない人のための手段ということもあり、そういった『受験勉強対策!』といった内容が多く見られるのは当たり前なのですが、笠岡諸島には高校がないこと、また小中学校が地域に対して開かれており、協力し合ってイベントを実施されることも多いことなどから、地域を将来担う人材(そのように郷里を思い出してくれる教育)を育てる素地は整っていると感じられることからも、島内もしくは笠岡近隣では難しい分野の『体験・交流』といったところをお手伝いできるような展開を、今後進められればとも考えています。    その他にもご要望がいただけるようであれば、学びのお手伝いをさせていただきます。そのように笠岡諸島内でICT活用が自発的に始まることで、島づくり海社の役割の一部も果たせていると感じますし、それががもし島内の学校存続のお手伝い・島の子供たちの学びのサポートとなるとすれば、いっそう嬉しく思います。  次回の遠隔電池教室は、11月22日(火)に真鍋小学校で行う予定です。諸島内の4校を結ぶネットワークの完成でもあります。まずは無事の実施・完了を目指します。どうぞ宜しくお願い致します。
09日 9月 2016
 昨年度に白石小学校と、パナソニック・オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社(以下パナソニック社)をインターネットで繋いで実施した、遠隔電池教室(過去ブログをご参照ください)。今年度も笠岡諸島の小学校で実施を予定しています。第2回目となる授業を先日北木島の北木小学校で行ってきました。...
25日 5月 2016
5月22日(日) 気持ちよく晴れた青空の元、岡山県最南端であり、笠岡諸島の最南端でもある六島にて、第18回島の大運動会が盛大に行われました。...
12日 3月 2016
先月2月19日に都市センターホテルで開催された、第6回地域再生大賞の授賞式・シンポジウムに参加しました。また、それを受けての報告会を先月2月28日に笠岡市との共催で、笠岡グランドホテルを会場に行いました。...
28日 2月 2016
≪かさおか島づくり海社・梶田氏・(株)パナソニック・岡山県による取り組み≫ 先日2月26日、白石小学校とパナソニック社の大阪工場をインターネットで結んで、電池についての授業が行われ、島づくり海社で実施に当たってのコーディネートをさせて頂きました。...
24日 1月 2016
地域活性化に挑む団体を支援しようと、地方新聞45紙と共同通信社が設けた『地域再生大賞』。その第6回大賞に、かさおか島づくり海社を選出頂きました。この場をお借りして、平素よりお世話になっております皆さまにお礼申し上げます。 この件につきましては、以下のように1/24の新聞朝刊やネットの記事で報道頂いています。...
02日 12月 2015
 先月21日~22日にかけて、池袋サンシャインシティ文化会館にて開催の、離島の祭典『アイランダー』に、今年も笠岡諸島ブース担当として、島づくり海社と笠岡市、岡山県の方とともに参加してきました。...
30日 7月 2015
かさおか島づくり海社の、平成26年度の活動報告並びに決算関連の書類を掲載しています。 掲載箇所は「事業報告資料」の欄になります。トップページメニューから「かさおか島づくり海社とは」→「事業報告資料」と進んでいただくとご覧いただけますので、ご参考になさってください。 〇事業報告資料 ←こちらをクリック。...
03日 7月 2015
 季節ごと(のつもりでいるのですが、ずるずる遅れてすみません…)に、主に会員の方を対象に島づくり海社の取り組みや近況をお届けしている「海社のしらべ」の夏号が完成し、ご覧頂けるようになりました。 海社職員それぞれが主に担当している取り組みについて記事を書いています。是非ご覧ください。

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